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北上航路.2
夜中に貨物室が息苦しく感じて目を覚ます
風魔法の風流操作で換気をする、スッキリ清涼感である
さっきまで寝苦しそうだったミリアちゃんとモニカちゃんの寝顔も安らぐ
アリサさんも起きたようである
アイリちゃんも目を覚ましたようでクンクンとペロペロしだす
船が止まっていることに気が付いた
「あれ?昨日も止まってた?」
アイリちゃんに聞いてみる
「止まってました」
船員の騒ぐ声が聞こえる
「昨日の夜も騒いでた?」
「昨日は静かでした」
「そっか見てくるかな」
外の風にも当たりたいし
アイリちゃんとアリサさんも行くというので3人で静かに甲板に出るとする
ミリアちゃんとモニカちゃんを起さないように、そーっとである
甲板の上で右往左往する船員たちの向こうに朽ち果てた大きな船が見える
船員達は幽霊船だと騒いでいる
船長とカール王子が何やら話している傍らにマイケルも居た
どうやらアン王女は部屋でお休みのようである
他の2隻の船を見てみるが不思議と静かなままである
幽霊船に気が付いていないようである
「幽霊船ですか?」
2人に声を掛ける
「難破船か幽霊船か行ってみればわかる」
「行くか?」
船長が嬉しそうに幽霊船を指さす
「行ってみるしかないですよね?」
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