北上航路.2

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船長はこちらに向けて笑顔でガッツポーズを取るが、手が滑ったのか梯子から落下 海に落ちる 船員の何人かが慌てて海に飛び込み救出に向かう ロープを投げて船長を引き上げる、幽霊船はそっちのけで船長救出作戦である ずぶ濡れの船長は服を脱いでパンイチで体を拭いている 「いやいや、おれも年を取ったもんだ」 「わはっはっはっはっ」 愉快なおっさんである 「マンダー俺の代わりに上がれ」 「あいよ、親父行ってくるぜ」 梯子に手を掛けるとスルスルと梯子を上って行く 最初の6人が甲板から手を振る 「ガブリエルにバーンにロンにエルダートにイザイアとデズモンド、続いてあがれ」 合図を見て船長が指示する マイケルがイザイアの頭を越えて幽霊船に乗り込んでいった 楽しそうに「ウホッホッホ」とか言ってやがる 「マイケルが行っちゃったです」 アイリちゃんが呟く 「マサト君、頼んだよ」 カール王子が俺の肩を叩く 「マイケルも気が済んだら帰ってきますよ」 「僕も行きたいんだよ」 笑顔のイケメンである いつの間にか甲板に出ていた護衛魔術師4人組を見る あくびをしながらこちらを見て手を横に振っている 「なにかあったら援護してやるよ」 やる気が無さそうに言いやがりる アイリちゃんを見ると上目遣いにこちらを見ている 「行く?」 「いきます」 「怖くないの?」     
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