16.奇跡の一日

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「あ~!着いた!!」 「運転お疲れ様です」 車を降りると、思い切り胸を強調して伸びをするセンセイ。 白のシャツにピンクのスカートっていうシンプルだけど、可愛いらしい格好をしている。 あ、目が合った。 「どした?」 「い、いえ!まだ始まるまで時間ありますね。少しお店見て行きましょうか?」 「だ…大丈夫かな?」 「たぶん…。知り合い見つけたら即効で距離取りますね」 「あはは。わかった。行こか」 まだ10時ちょい過ぎ。夏休みの日曜なのに、ショッピングモール内は少し寂しかった。だが俺たちには好都合だ! これ幸いにと、センセイと雑貨を見たり、食品コーナーでつまみ食いしたり、なんか恋人デートっぽいことができてる!!ヒィヤッハァー!! 「あ、この服かわいい」 専門店街に行くと、あるお店の前でセンセイが立ち止まった。お店の外に展示してある、マネキンをじっと見つめている。でもすぐに、 「も…もう時間だね。映画館行かないと」 と素通りしてしまった。 「ちょっ!いいんですか?ちょっとぐらいなら見ても…」 「いいの。今は映画の方が大事!」 そう言って、早歩きになる。 未練タラタラだな…。 また後で来ようと思った。
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