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「あ~面白かった~!」
「んごぉ~」
「あれ?コウキくん?」
「ふぇ?はっっっ!!あれ!?終わり!?いや~面白かった!!特に武蔵が千人斬りしたところなんて痺れましたね!!」
センセイを見ると、ジト~と目を細めている。
「ははは…。どうしました?」
「この映画に武蔵は出なかったし、千人も人を斬ってもいない!!寝てたなぁ!!!??」
「ねねねねね寝てなんかいないっすよ!!見てましたって!あの織田信長が光に包まれて荒野のど真ん中に放り込まれたところとか…」
「それ、だいぶ序盤の方じゃん!!信じられない…」
「ご…ごめんなさい。あまりにつまらなくて、つい…」
「もう~!」
やっちまった…。朝早かったというのは言い訳だな。
センセイは頬を膨らましている。それ、ただ可愛いだけだよ?
「本っ当にごめんなさい!!昼飯おごります!!この通りです!!」
俺は体を90度に折ってセンセイに謝った。
すると、センセイは焦ったそぶりで、
「ちょっ…嘘だって!ごめん!全然怒ってないよ!!」
と顔を覗き込んできた。
「へ?」
「私も最初と最後しか見てなかった…へへ?」
へへ?じゃねぇよ。
上目遣い、かわいいなコラ。
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