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「あーーそんな拒否られたらお姉さん傷つくなぁ…」
「いや、センパイは美人で話しやすいですし、決して嫌いなわけでは…!」
「あはは!ありがと!でもわかってる。少年はまだ未練があるんだね?だから会うのが恐いんだよね?」
「いや、未練というか…」
本当に未練はないんだ。元カノがどうのより、親友だったアイツとまだ続いていた場合、ヤツと会う方がどちらかというと気まずい。
「じゃあ、他にもう好きな人いたり…?」
「なんでそーなるすか」
「だってこんな美人をフるのよ?未練がないってんならそれしかないでしょ?」
「ドヤ顔で言われても、本当にそんな人いませんって」
「本当にぃ?」
このやり取り前もやらなかったっけ?
つかなんだ?今一瞬頭をよぎったのは…。
「そうです。それに俺は高校生ですよ?センパイが捕まっちゃいます」
「バレなきゃいいの!でもそっか。なら少年は諦めよう」
そう言って勝手に納得するセンパイ。
祭りの音はまだ聞こえている。
でももう帰ることにした。
「あぁーーアツシのばぁかぁ…」
帰ることにしたのに…。
「なんでそんなに酔ってんすか!」
「だって少年にフラれてぇーー」
「いや今、元カレの名前言ってたじゃん!!うおっビール全部空けてる!」
「あんなバカ女と腕組んで歩きやがってぇ…」
「未練タラタラじゃないっすか!よく人に言えますね!?つかさっきスッキリしたって…」
「悔しいだけなの…!うっ…ぎぼぢ悪いぃぃ…」
「うわぁぁぁ!吐くなら俺じゃなくて向こう向いて!向こう!!」
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