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肩を貸しながらなんとか下山する。途中、センパイは何度も吐きそうになりながらも足を動かしていた。買ってきたビールは全部飲んでしまったらしく、おそらく5~6本はあったはず。すっかり酩酊している…。
「うぅぅーーまだ気持ち悪い…」
なんとか駅まで戻ってきたけど、そこで限界を迎えたらしく、急いでトイレに連れて行った。だが出てきたセンパイはまだぐったりしていた。
「今日は電車無理っすね。タクシー拾いましょう」
「いやだ!まだ帰りたくない!少年の部屋に行く!」
「いや、意味わからないし、親もいるんでやめて下さい!」
「じゃホテル行く」
そう言って本当にホテル街の方へ歩き出すセンパイ。
「ちょっ行きませんって!」
「行くったら行く!!」
「なんだこの力…!?」
センパイは止めに入った俺の手を逆に掴み、強引に進んで行く…。本当になんだ!?この力は!??
「女の誘いを断るのかーー。女に恥をかかすなぁーー」
「いや、これはそういうんじゃなくて…!」
この町のホテル街は駅から近く、歩いて行ける。だんだんピンク色の看板が見え始めた。
「センパイまずいですって!だいたいそんな状態で何を…」
「あ、南先生だぁ…」
「は??」
なんて言った?
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