3.登校日

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「おっはよー」 「おはよー」 久々の教室は賑わっていた。 肌が焼けている奴らも何人かいる。 部活や補修のない生徒にすれば、俺と同じように久しぶりの登校だ。どこに遊びに行った、どんなことがあったかで話が弾んでいるようだった。 「おはよー前川くん」 隣の女子が話かけてきた。 「おはよ」 「なんか元気ないね?バイト疲れ?」 「まぁそんなとこ」 それだけじゃないんだけどな。今更ながら休めばよかったと後悔していた。 「そういえば祭りで会わなかったね?探したんだけどなー」 「あー結局行けなかったんだよ。急遽バイト出てって言われてさ」 「そうなんだ。大変だねぇ」 嘘は言ってない。急遽じゃないけどバイトしてたのも本当だし、”祭りには”行っていない。 「でも楽しかったよ。ねぇ?高橋くん」 「え?」 左隣の高橋を見ると、思いっきりニヤケ顔をしている。 まさかこいつ…。つか、いつからいた? ガラガラガラ… あ、センセイが入ってきた。一瞬目があった気がしたけど、何事もなかったように出席を取り出した。 「前川くん」 「…はい」 「松本くん」 「うぃーっす」 俺の点呼の時も、別に他と変わらない。俺の気にしすぎか?あの日のことはなかったことになってんのかな?
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