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「おい!そこのお前!ただフラフラしているのなら、俺に着いてこい!」
何だ?と思いましたよ。でも社長を見ると、逆らう事など出来ない程の圧倒的オーラとでも言いますかね?「はい!」と言ってすぐに着いて行きました。
それからはもう長年かわいがって頂いておりますよ。
社長はその時代に合った需要をいち早く調べ上げ、皆様の要求に応えるよう私に求めました。ですから私も必死に勉強し、仕事をしてきました。今ではベテランですよ。
ところで、なぜ私が万年平社員かと言うと、社長は先程も申した通りいきなり下っ端を連れて来るんです。
ところが最近の方々は、何があっても社長に着いていく!という気概がないようで、すぐにいなくなってしまうんですよ。社長は気にしていないようですがね。
下っ端が下っ端のうちにいなくなるので、私の昇格の必要はないと判断され平社員のままずーっと社長にお仕えしているのです。
でもその昇格の必要はないと言ったのは、社長ではないのですがね。
社長秘書、女性の方です。この方も最近の方なのですが、秘書という肩書きが付いています……別に……羨ましくはないですよ……私、社長の右腕ですし……
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