世界の終わり

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「まあ、普通の応募作の中で異色を放つ作品だとは思うから、ひょっとしたら…」 と、そこで二人のスマホが同時に緊急速報のアラームを鳴り響かせる。 「ちょ、ちょっとトメ子ちゃん!これ、見て!隕石が地球に衝突するってニュースが!」 「……」 「あれ?どうしたの?ポテトなんか握りしめて…」 「私ね、前々からバスケ部のキャプテンの太郎くんってカッコいいなぁって思ってたの」 「え?それがどうしたの?いや、それよりも、何で私のポテトまで握りしめてるの?」 「サッカー部のキャプテン、一郎くんもカッコいいなぁって思ってたからね。なら、ポテトは多い方がいいでしょ?」 「ま、まさか…」 「花子、女の子には…いや、ブッサイクにはね、やらなければならない時ってのがあるのよ!そう、それが今なの!」 「ちょ、ちょっと待ってよ!」 「待てないわ!んじゃ!」 「トメ子~!!」 両手にポテトを握りしめたトメ子は走り出した。何の迷いもなく、ただ部活動に勤しむ太郎と一郎の元へと! 世界の終わりの切ないラブストーリー。その結末はまた別のお話で…。 fin
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