はじまり

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「おい!」という声が聞こえた。おじさんが後ろで待っている。「買うのか、買わないのか?」とめんどくさそうに聞かれた。おもわず「買います。」といい100円の白雪姫を買ってしまった。 プルトップをあけごくごくとジュースを飲み干す。ジュースの味はおいしかった。その缶をすてようとするとふと気づいた。缶に白雪姫ナンバー1、血のように赤く窓枠のサンのように黒く、雪のように白くなると書いてある。なにこれ、美容ドリンクだったのかなと思いながら缶を近くのごみばこに捨てた。  家に帰っていつものように携帯をいじり、晩御飯を食べる。それからテレビを見て、風呂に入って寝る。毎日のことだ。その時ふと思った。おとなになってもこんな毎日なんだろうか?もっとわくわくするようなことはないのだろうか。私に王子様は来ないの?  「もう寝よ」風呂にはいってふと鏡をみると、びっくりした美少女が映っている。よくみてみると昨日までの自分の顔なのだが、色が白くなり、髪が黒くつややかで唇はサクランボのようだ。そういえば、今日のジュースに血のように赤く窓枠のサンのように黒く、雪のようにしろくなるって書いてあったな。でも関係あるのかな。     
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