第2章

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「愛を欲しがらないヤツ、いんの?」 「いない、……だろうね」  キスしたい。愛が欲しい。ぼくだけを永遠に愛してくれる強い心が欲しい。  希理は?  ぼくにできることは、あるだろうか?  気付いたらもうすぐ目の前に希理が迫っていた。完全に閉じない目で互いの視線を確認しながら、唇同士が触れた瞬間。全身に震えが走った。初めてとは思えない彼のキスはカラカラに乾いたぼくの心を満たしていく。シャイなはずの彼が舌を絡めてきた。積極的な希理に男を感じて、痺れる。  希理は身体を重ねてきた。密着する場所からドクドクという鼓動を感じる。触れたそばから気持ち良くなって、ぼくはつい夢中になって脚を絡めた。  太ももに感じる固い芯がビクビクと震えてる。ぼくのナカに入りたそうに、希理はソレを擦り付けてきた。嬉しすぎて眩暈がする。はやくひとつになりたい。 「希理……。愛ってどういうものか知ってるの?」  彼を知りたくて、ついキスを止めて聞いてみた。 「……わかんない」  蕩けた目でぼんやりと答えた。 「だろうな……。希理はまだ十五歳だしな。人生これから……」  ぼくでもまだ愛が何かなんてわからないんだ。自分よりも若い彼がわからないことのはしょうがない。 「つぼみは何歳? 俺、まだ聞いてない」 「私はもうすぐ十八歳になる」  つい、本当のことを言った。いや、ここで嘘はいらないだろ? 嘘は必要ない。  嘘のない関係になろう、と思うなら。ぼくは言わなくちゃいけない。ぼくのことを。
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