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この声は…
「さっさとどきな。みかんに寄る蟻」
「うるせえ!俺は蟻じゃなくて在田だ!!」
「どっちでも同じじゃない。さ、どけ」
戻ってきた害虫駆除業者(秋華)のおかげで自分の席に蟻…じゃなくて在田は戻っていった。
「あーうるさかった」
と涼しい顔をして座る秋華…男前すぎる。
なんだかんだ言って仲が良い二人だと思う。
まあ、残念ながら秋華には彼氏がいるけど。
「秋華さんは何点だった?」
「もう最悪。英語99点とかまじで惜しい!」
「は?」
私、英語……5点だったんだけど…。
「ちょっと、一回殺していい?」
「あんたのその無能な頭だったらすぐにつかまるわね」
勝ち誇ったかのような冷笑に反論できず黙り込む。
「水上先輩に言いつけてやる」
「やれるもんならやってみれば?」
挑発的な笑みに同じ表情を返す。
自信はある。
だって、ツンデレな秋華は水上先輩にベタ惚れだから。
長年一緒に居た私ですら拝めない彼女のデレをいとも簡単にひきだすのは水上先輩だけだから。
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