14.目覚めの刻

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『対する泉門寺高校ですが、松原さん、こちらもまさかまさかの快進撃でここまでやってきたチームですねぇ。三層をはじめとする強豪校と当たることが比較的少なくくじ運にも恵まれたという印象ですが。実際に準々決勝の戸波商業戦も9回ツーアウトランナー三塁から相手のワイルドピッチでサヨナラのホームを踏むという唐突な幕切れでした』 『確かに運が良かったというのもあるでしょうが、基本に非常に忠実でミスが少ないチームであるというのは確かです。突出したタレントは見当たりませんが、相手のミスを見逃さず、好機を捉えるのが上手いチームと言えます。謙虚なチーム姿勢からも見て取れますね。昨年の稲嶺高校と同じように、情報が少ないからこそ、相手チームの油断が絡んだタイミングを逃していません』 『今大会の台風同士がぶつかる一戦という構図になりそうですね。タレントで押す稲嶺か、隙を逃さない堅実な野球の泉門寺か、まもなくプレイボールです!』
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