僕の秘められた能力

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次に目が覚めると病院のベットの上だった。 僕は何とか一命を取り留めて後遺症もなかった。 僕が振り下ろした酸素ボンベは頭蓋骨を砕き頭部の脳血管をいくつか切断した。結果、出血が甚大で一刻も早い処置が必要と判断された。 機長は僕を助ける為に関西空港へ緊急着陸を試みた。 ただし着陸直前にギアダウンをしてエンジン出力を上げたところで、 やはり左エンジンが爆発した。 機長の素晴らしい操縦で何とか緊急着陸には成功したが、機体は滑走路上で停止し緊急脱出を行われた。 その後、左翼から出火したが空港の消防隊に消化されたとのことだった。 修学旅行は中止となり、僕は飛行機の中での異常行動の原因を探る為、精神鑑定を受けさせられた。 ただ、その後の事故調査で今回の事故原因であった左エンジンの高圧タービンディスクは疲労破壊が進んでおり、このフライト中に破断する可能性が非常に高かったこと。結果、僕の異常行動が無ければ高度一万メートルを巡航中にエンジンの爆発が起きて、乗客乗員が生還する可能性は非常に低かった事が発表された。
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