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ココロは腹を抱えて笑い、ユメはただおろおろとしていた。すると、
「皆静かにして、気が散って集中出来ないじゃない!」
『キズナ』と呼ばれた栗色の短い髪の少女が男の顔を見つめながら皆をたしなめる。
「あん?何だよキズナ、まさかそんな奴にお前の『力』を使うのか?ほっとけよそんなの。」
「そうもいかないでしょ?多少の傷ならまだしもこれ、結構ひどいよ?顔、元に戻らなくなっちゃう。」
男の顔は火傷ですっかり爛れてしまっている。
「知るか、『自業自得』だ。あ、いや、ユメは『因果応報』だったな。まさにそれ。あっははははっ!」
ココロはまたも腹を抱えて笑いだし、キズナはため息をついた。
「まぁまぁ、キズナ?ココロはほっといて早く治療を、ユメの件は許せないけど、このままはちょっと可哀想っすよ・・・。」
ヒカリを解放したホシがキズナの肩を掴み優しく擦る。
「はぁ、ホシの爪の垢をココロに飲ませたい・・・。」
「垢・・・汚い・・そんなの飲んじゃ・・・ダメ。」
「あのねユメ?ココロ兄さんは十分汚いの。だからホシ兄さんの爪の垢はむしろ石鹸の代わりになるの。綺麗なのよ?」
「ホシ兄ぃ、綺麗・・・ココロ兄ぃ、汚い・・。」
「聞こえてんぞヒカリィィ!!ユメに何を吹き込んでやがる!?そこまで言うかお前は!?」
「だからココロ!静かにしてってば!!」
「いや、今の流れはお前が発端だろ!?」
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