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「・・・!はっ!俺は一体・・・!?」
「あっ、気が付きました?どうですか?調子の方は?」
いつの間にか気を失っていた男が、目を覚まし、キズナが体調を気遣う。
「な、何だ?ガキが増えて・・・いやその前に俺は顔が・・・?」
男は自分の顔に両手を当てて確認するも、何の痛みも感じなかった。
「お前達は一体ーーー」
男は五人の少年少女を見つめて言い切る前に、
「あぁ、ヒカリとキズナも来てたのか。これじゃあ全員集結だね。」
「ヤッホー、私の殴る分まだ余力残してくれてる~?」
「ほんと物騒な事を言う女だし、というかシン様の隣を譲るし!」
「あははぁ、ここ狭い一体道よぉ?あまりうるさくするとぉ、また町の人から苦情がくるよぉ?」
「今回は非常事態・・・、きっと分かってくれる。」
更に増えた。
「あなたが人拐い集団のリーダーさんですね?お仲間さんは全員自警団の詰所の牢屋の中です。大人しく来ていただきましょうか?」
10人の少年少女を代表しシンが男に手を差し向ける。
「・・・その前に聞かせてくれ、・・・お前らは一体何なんだ・・・?」
男はもはや逃げる事を諦め、終始謎だったことをたずねる。
「何なんだ、って言われても・・・ねぇ。」
シンは他の9人を見渡すと、うん、と頷き。
「僕らは家族だよ。この町にある『八百万孤児院』に住む、ね。」
(やおよろず)
第一章、完。
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