第一章 始まりの善人達

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「・・・!はっ!俺は一体・・・!?」 「あっ、気が付きました?どうですか?調子の方は?」 いつの間にか気を失っていた男が、目を覚まし、キズナが体調を気遣う。 「な、何だ?ガキが増えて・・・いやその前に俺は顔が・・・?」 男は自分の顔に両手を当てて確認するも、何の痛みも感じなかった。 「お前達は一体ーーー」 男は五人の少年少女を見つめて言い切る前に、 「あぁ、ヒカリとキズナも来てたのか。これじゃあ全員集結だね。」 「ヤッホー、私の殴る分まだ余力残してくれてる~?」 「ほんと物騒な事を言う女だし、というかシン様の隣を譲るし!」 「あははぁ、ここ狭い一体道よぉ?あまりうるさくするとぉ、また町の人から苦情がくるよぉ?」 「今回は非常事態・・・、きっと分かってくれる。」 更に増えた。 「あなたが人拐い集団のリーダーさんですね?お仲間さんは全員自警団の詰所の牢屋の中です。大人しく来ていただきましょうか?」 10人の少年少女を代表しシンが男に手を差し向ける。 「・・・その前に聞かせてくれ、・・・お前らは一体何なんだ・・・?」 男はもはや逃げる事を諦め、終始謎だったことをたずねる。 「何なんだ、って言われても・・・ねぇ。」 シンは他の9人を見渡すと、うん、と頷き。 「僕らは家族だよ。この町にある『八百万孤児院』に住む、ね。」 (やおよろず) 第一章、完。
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