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ホシが避けたその先、まだホシ達より小さい白髪の少年がテクテクと歩いてきているのに。
『あ、・・・。』
男とココロは声を合わせた。
男はしまった、という顔で、
ココロはあ~あという顔で、
ボンッ!
「あああぁぁぁ!大事な商品がぁ・・・て、はぁ?」
男は先程拐った少年を見て悲鳴をあげかけたが、それは間の抜けた声に変わった。
火の玉は勢いよく、確実に白髪の少年に炸裂した。
普通なら大惨事な状況の筈が白髪の少年は、
「・・・あ、ごめんね・・・?」
申し訳なさそうに首を傾げる。
白すぎる肌には火傷どころか汚れ一つない。
ココロはニヤニヤ笑いながら男に合掌する。
「あ~、そういや『ユメ』も来ることになってたっけ?ほんと御愁傷様です。はい。」
「は、はぁ?何言って・・・ッ!ギャアアアアァァァァ!!!?熱い!?顔が!焼ける!?何で!!??」
男は突如燃え出した顔を押さえ地面に転がり、悶え苦しむ。
「うわわわ、ココロ!水、水っす!」
「えー?別にほっといてもよくね?」
「あ、・・う・あ・ホントにごめんね・・・?」
ホシは慌てて辺りを見渡し、
ココロはニタニタと男を見下ろし、
ユメはあたふたとしている。
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