第一章 始まりの善人達

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子供達は三者三様の反応を示し、しばらく男が泣き叫んでいると、 「『スゥ』ちゃん!お願い!」 バッシャアアアアン! 「ゴボッ!?ガバッゴッボッ!!」 ココロの背後から二人の少女が男に駆け寄る。 一人の長い金髪の少女は自身の周りを飛び回る、 赤、青、黄、緑の四色の光の内、青い光から大量の水を男の顔に浴びせかける。 「あ?『ヒカリ』?『キズナ』まで?お前らこの作戦に参加してたっけか?」 「知らないですよ!私達はお父さんのお手伝いの帰りです!そんな事より何ですかこれ!?ココロ兄さん、また何か問題起こしてるんでしょ!ユメまで巻き込んで!」  『ヒカリ』と呼ばれた少女はココロを鋭く睨み付け足早にユメの方に駆け寄るとその白くて細い身体を抱き締める。 「チゲぇよ馬鹿、こいつは王都で手配中の人拐い集団の一人だ。ついにこの町にも手を出してきやがったから俺達で取っ捕まえてんだよ。」 「そんな危ない事にユメを巻き込まないで!!他の兄弟達でやれば良いじゃない!!」 「そのユメを拐おうとしたんだよ、こいつら。」 「殺すわ。」 「ストーーープ!!ヒカリ!待つっす、落ち着くっす!?」 ヒカリがユメをソッと放し、ユラリと男に近寄るのをホシが後ろから羽交い締めにする。  
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