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伊佐市にて合流した 河原少年と 河原翁が 磯田記者運転するレンタカーのMAZDAデミオに乗りこめば 満員ぎゅうぎゅうなれど
一番幅を取る所長が助手席ゲットしてて あたし白鷺と河原翁の間に 少年が座ると言う なんとも変則的な乗り方で
「まずは ガラッパ公園でしょうか? 湯尾滝温泉の上に広がる公園ですがねえ」と翁が言うも
所長 「いやぁ 式を飛ばして先に確認させてもらったら あの公園には ガラッパの話のわかる長老がいないようでな そうそう 発電所の遺構みたいなところありますよね そこが怪しいんで そこへの案内お願いします」
「ほぉ あの 曽木の滝の元発電所ですなあ ほぉ 所長さんはなんもかんもご存知ですなあ ははは 」
そして 地元民だけに すいすいと 案内されて 車は
明治の建物を想像させる レンガ造りの建物が 大鶴湖に浮かんで見えて来ました
「さて ここからは男衆だけで ちょっと湖に向かうが そうだなあ 翁は この二人の女性をガードしててもらいたいのだが よいでしょうか?」と言いながら 所長 肩からかけたバッグより 何やら 私に手渡して来ました
「これは。。。式じゃないですか?所長 何故? 」
「いやぁ お守り代わり 水辺には 犬の式じゃああかんってこと」
と言ったのは 私は以前から お守りに 犬の式神を バッグに忍ばせていて 何かあった時は 取り出すって寸法なのだが
そうかぁ 今回は 水辺ってわけで 水辺に強い何かの式を渡してくれたわけだ。。。
さて
水辺に近づいた所長と少年には
何やら 異変が感じられていました
「ほぉ 結構な数のガラッパが棲息してるなあ おい お前ら 長老ここに連れて来てくれないかぁ」と所長が言うと
何やら 水辺が ざわざわしてきては
「バカ野郎 お前らみたいなチンピラに会わせるわけないべぇ」
「ほぉ その車ん中のおなご衆差し出すならば 聞いてやってもいいがのぉ」
がははと なんとも卑猥な笑い声が 辺りを覆っているのだが
所長 慌てず「おいおい わし 誠が来たと伝えればええんじゃがなあ」とまだ 言っていると
いきなり 数匹の目に見えない存在が 車に向かって飛び付いていきました
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