三章 酒合戦

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夜の九時半過ぎ 河原家の離れに集まった方々 河原翁に 今回の依頼人河原 誠次郎少年 そして 河原慎一君誠次郎君のご両親 相談所 誠 糺所長 そして 古式ゆかしき酒合戦の審判に指名された 私 怪奇幻想社の 磯田記者(笑) 八畳敷の和室内には 差し向かいに お膳があり そこには 山菜や揚げ豆腐 煮豆やらの 精進料理が つまみとしてのっていて 枡やお猪口が置かれています その差し向かいにされたお膳の前に 巨大な甕が置かれていて その中には 伊佐市の名物 焼酎 金山蔵が なみなみと 入っています この 金山蔵とは 串木野坑山の蔵で 造られたもの 厳選されたものから出来た 特別な焼酎だとか 河原翁によって 購入されました 凄い 美味しそうだが 審判の私は飲めないなあ 勝負つくまでは(笑) さて 酒合戦 とは 先ほど 誠所長から説明受けたがまあ 飲み比べ勝負なんだが この場合 男と女では 飲める許容範囲が違うので ハンデ戦となるとか 選手 二人室内へ入場してきました 下座へ 挑戦者 白鷺 美紀嬢 親友の私から見ても 美紀に勝てる酒豪はいないと思うが 彼女が酔いつぶれたの見たことないしなあ さて 上座へは チャンピオン? 河原 慎一君 ひょろひょろ青年想像してたが 結構 背が高く 大柄だと認識 審判である私は ハンデ戦として 慎一青年には 美紀の三倍を告げるや 態度でかく「だな女に勝っても許容量の差とか言われてもな。。。」と 言ってる最中 美紀に目をやった 慎一青年「なんちゅうメンコイ娘じゃ。よし俺が勝ったらお前さん、嫁になれや」と トンでも発言が それを聞いた 美紀 いきなり 鋭い声で「バカ言うな!べらんめえ、酒の力いや賭け事にしなきゃ女口説けないやつぁ、一昨日来やがれ!」と啖呵切ってます。 「ん?美紀あんたまさかもう飲んでる?」 「へへ。だってさ味見くらいしたよ。この焼酎美味しいねぇ。おじいちゃん」と 妙にハイテンションの美紀 だが これが彼女の本質 これで冷酒くいくい いつもやるからなあ 「まあいい。賭け事なんざなくても、かまわない。じゃ始めようぜ」と嘯く 慎一青年に 「では酒合戦開始。まずは先手白鷺嬢より」と ついに 私が杓で 焼酎を美紀の枡へ注ぎました
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