序章 依頼人来る

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まあ 私のことは置いといて このまだまだ暑い盛り 三時過ぎたと言うのに ぎんぎらぎんの太陽が 光を燦々と放っているなかを 絶体に真夏のこの時間には登りたくはない 大寺院坂 そしてさらに その上へと続く 名もない急坂を 一人の少年が 息を切らしながら 汗だくだくになりながら 登って来ました 珍しく 昼寝をしていない 誠 糺所長 メタボの腹を揺らせては  清涼飲料水を ガブガブと 二リットルペットボトルを 口のみしていたが 「ほぉ このアチい中 依頼人が来るようだな 白鷺くん 冷たい麦茶でも用意してあげて」とこれも珍しく 指示を出して来ました 巨大な冷蔵庫より 二リットルのペットボトルの麦茶を出しては コップに入れていると ピンポーーーンと 相談所のチャイムが鳴りました。 「ごめんくださーい こちら 坂の上の相談所でよろしいのでしょうかぁ?」と随分 若い声がしては 扉の外で 待っているようなので 私 白鷺が「はい ただいまぁ こちらが相談所です どうぞお上がりください」と 扉を開けては その少年を迎え入れました 真っ黒に日焼けした 少年は 白い歯を見せては 笑顔を向けて 「ああ よかったぁ もし違ってたり 来ても誰もいなかったらどうしようかと思ってました」と ほっと ひと安心した様子で 中へと入って来ました 「わぁ 汗だくだくだねぇ はいタオル」と 用意しておいた タオルを渡せば 少年 明らかに 私を見ては ドギマギしてる表情を浮かべては 「あれぇ なんで 僕がここへやって来るのわかってたんですかぁ?」と質問 そこへ  誠 糺所長がやって来ては 「この坂の下にね 私の式神がいてね 教えてくれたんだよ」と  嘘とも誠とも思えぬ言葉を吐けば 少年 真っ正直に「本当だぁ よかったぁ 所長さん 本当に 力持ってる方なんだねぇ ほんによかったぁ」と感心しています 「ええと この相談所へやって来たってことは 何か問題があるんですねえ?」と 私が 先に切り出せば 所長 「まあまあ 白鷺くん 先に麦茶を出しておやリよ」なんて 珍しいねえ まあ しかし こんな少年がこの相談所へやって来るってのは  もしかしたら 開設以来初めてかもしれないなんて思っているうちに 少年も エアコンと冷たい麦茶で 落ち着いてきたようで。。。
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