あれからちょうど

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 あれから、ちょうど一年が経とうとしています。 サンゴの産卵のときに満月だったお月さまは、今は三日月の形をしていました。 三日月よりもちょっと太めかもしれません。 ちょうどそのシルエットと色が、何かを彷彿(ほうふつ)とさせます。  急に、その三日月よりは大きいような月を、分厚い雲がおおいました。 ここ数日、雨が降り続いていましたが、今夜もまた、雨が降ったのです。 しかしその雨は、これまでのしとしと雨とは違い、雷を鳴らしながら大粒の雨を落とす激しいものでした。 雨は数分で止み、ふたたびきいろいお月さまが顔を表します。 お月さまのちょうど真下では、海にお月さまの双子のもう一方が現れていました。 そのお月さまは、私のぽっかりと空いた穴を埋めてくれる光です。 そしてその光から、よりきいろに輝く光が現れたのです。
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