秘密の香り

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「めぐみさんは約束を破ったの?」 「知らない」   つんと顔をそむけた真紀に、嫉妬心のような思いが芽生える。 「聞きたい?」   私の胸に燃える黒い炎に気付いたのか、真紀の声にはからかいが混じっている。 「別に」   今度は私が顔を背ける番だ。 「じゃあ話さない」 「話す気なんてないくせに」   拗ねてミルクティーを奪い取ると、真紀は笑いながら足をぶらぶらと動かした。 「明日は遊園地で遊ぶなら、明後日はどうする?」   閉演した遊園地を見上げながら、ぼんやり真紀が言った。
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