変わり始める日常

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せっかくなら友人たちと一緒の授業を取っていればよかったかもしれない。 もしも音痴でなければ絶対にそうしていた。 そういえば、朋ちゃんは絵を描くのは苦手なのだった。 お互いに好きな科目にした方がいいと、二人で話し合ったのが懐かしい。 常に群れていないといけないほどに、危うい友人関係は築いていないつもりだ。   クロッキー帳と鉛筆を用意していると、佐藤真紀たちの笑い声が聞こえてきた。 彼女たちは一つの集合体のようにいつも一緒にいる。 佐藤真紀がその核であり、西野さんたちは彼女の指令に従う手足だ。 彼女たちのような関係は私には息苦しい。   このまま何もなければいいのだが。 友人が同じ教室にいないだけで、とたんに不安がこみ上げてくる。
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