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変わり始める日常
授業中、常に周囲から突き刺さる視線には次第に慣れていった。
3限目が終わるころにはようやく顔をあげることができるようになり、佐藤真紀の顔を見ることもできた。
次は選択授業で佐藤真紀は私と同じ美術を取っている。
友人たちに囲まれた彼女は、スケッチブックを抱えながら楽しそうに笑っていた。
こちらを見ていないことに安堵しながら、朋ちゃんと教室を後にする。
「選択の後、食堂に集合だからね」
「うん、分かってる」
音楽を選択している朋ちゃんと別れ、4階の美術室に向かう。
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