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「じゃあ聞くけど、その頃なんて恋愛もくそもなかったじゃないか。『甲子園目指すぞオー』なガッチガチな時代だったし」
「え!?そうだったっけ?あれれ?」
驚いたように指を折り『えっと……』と自分で確認している。
べつにいいんだけどね。
昔からこんな人だし……
「もしかして、記憶に少しずれ……があるのかな?」
「どうだろ……」
焦っているこいつを見てたら、微々たるものだと吹き出しそうになる。
たいした問題じゃないし、喧嘩をしているわけじゃない。
『そうだったんだっけ?』とぶちかましそうな一時だ。
いつもといっしょで、いつもと変わらない。
そんなありふれた一時だ。
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