435人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
次の朝、1階に下りてきた碧馬は、待っていたリュカに不思議なものを渡された。
「これをつけておけ」
「何これ? 首輪?」
「いや。お守りのようなものだ」
「お守り? 首を護るの?」
「そうだ。襲われた時、うなじを噛まれないように」
リュカは真剣な顔だ。
「襲われる?」
「昨日、アオバはΩだと話しただろう?」
「うん」
もっともその意味は碧馬には理解できていない。
「Ωの特性としてαやβを誘惑しやすいんだ。特に発情期にはそれが著しいが、それでなくても事故が起きないようにこれをつけていて欲しい」
「事故?」
何に気をつければいいのかさっぱりわかっていない碧馬に、リュカは根気よく説明した。
最初のコメントを投稿しよう!