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夢なら早く醒めてくれ。
必死に願うが、目の前の男はにたりとタチのよくない笑みを浮かべて、碧馬の衣類に手を掛けた。
「な、なに、なんなの、あんた。人なのか?」
男は答えず、碧馬のシャツとベストを一気に引き裂いた。
びくっと体が跳ねた。男が覆いかぶさって来た。
殺されるのだと思い込んだ碧馬は腕を突っ張ったが、そんなものは何の抵抗にもなりはしない。
男がズボンと下着もはぎ取った。
靴下と上靴だけになった碧馬は、呆然と自分の上にいる男を見あげた。目が合った男はにやにやと下卑た笑顔を浮かべた。ゾッと一気に鳥肌が立つ。
ここに至って、男が自分を殺そうとしているのではないことに気づいた。
「え、おい、俺は男だからな!」
もしかして女だと思って連れ去ろうとしたのか。
かわいいと言われ続けてきた女顔を誤解したのかもしれない。でもほぼ全裸なのだから、間違いだとわかったはずだ。
すこしほっとしたのも束の間、男は無遠慮に碧馬の胸から下腹部までをなで下ろした。そして胸の突起を指先で押しつぶす。
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