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あぁ、楽しかった。それだけ、最後に残った。
そして、気がつくと路上にいた。やけに目線が低くて、寒い。声が出ない、なんだ、どこからか猫の声がする。
あ、俺だ。猫になってる。
輪廻転生って言うけど、本当にあるんだなー。
数日間、いや数ヶ月間?
雨に晒され、人気のない道路に置いて行かれ。
たまに通る少女が気になった。
助けてあげたいけどそれどころじゃないような顔をしていた。
そして結局、公園で拾ってくれたその少女が
俺が愛していた、彼女だった。
どこまで神様は優しいんだ。
気づかれなくてもいい。猫でもいい。近くにいれたならそれでいい。
毎日のように泣いてる。俺が慰めなきゃ。
この本好きだったな、持っていこう。
朝だ、起こさなきゃ。
やっぱり、引きずってた。
俺の事忘れてって書いたのに、でも、いつか時間が解決してくれる。
数年暮らしていると、男の影はパッタリ無いものの、あの頃みたいに幸せそうな目をしてる。
良かった、きっと忘れられたんだ。
割り切ることができたんだろう。最後まで、どこまででもついていこう。
彼女を愛してやろう。
何年経っても、何になっても、ずっと、最後まで。
そう、誓った。
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