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冒頭に今が八月であることは明記している。
それが何を意味するかは、皆まで言わずもかな。
末っ子の誕生月なのである。
それの何が悪夢かと?
そう問う皆々様に逆に問いたいほどだ。
それを悪夢と言わずしてなんと言おうか。
両親は大の子供すき。とは先ほども触れた通りだが、
うちの両親の場合、その好き加減が少々ハードだ。
いや、柔らかい表現は誤解を招くから止そう。
猟奇的なのである。子供への愛が。
例えばだ。
胎児が腹に居るときにアワビの眼を食べると視力のいい子に産まれる。と言うような話を聞くとする。
すると胎児が産まれるまでアワビの目を主食とするような生活を送る連中なのだ。彼らは。
結果どうだったかと?
俺は眼鏡である。
だが、俺なんてのはまだかわいい方である。
たとえば次男。
赤ん坊の頃から遊ばせると頭が良くなると触れ廻る積み木や玩具の類を買いあさり、
次男はそれらの遊具で一日最低でも約五時間遊戯することを義務づけられていた。
結果はどうか?
次男はアホである。
そして三男。
三男は胎児の頃よりモーツァルトを一日計八時間大音量で聞き続け、創作力と想像力が身につくと言われるレゴにて一日計三時間以上の創作作業を義務づけられる。
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