第1話 飛ぶ

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ばちーん! ああ、まただわ。 とあたしは思った。 この感触は又【飛んでる】 今日はどこだろう。 風を受けながら下を見ると大通り公園だった。 だって向こうにはテレビ塔も見える。 めんどくさいから、このまま実家にでも 帰ろうかな。 でもなんでこの時のあたしは高所恐怖症じゃ ないんだろ。不思議。 とか思ってたらまた ばちーん! あーあ、戻されちゃった。 これって幽体離脱って言うやつ? 目を開けるとぼんやり見える病院のベッド。 やせ細ったあたしの指。 自己紹介がまだだった。 小林沙夢(さゆ).17歳.高校三年生。 余命一ヶ月。 一ヶ月後には、本当に空を飛んでるのかな。
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