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翌日、同じバスケ部に在籍するハナちゃんに園崎先輩について確認してみたら、恐ろしい返事が返ってきた。
「園崎先輩って言ったら、女バスの女王だよ」
性格も見た目も、もちろんバスケットボールの腕前も。とにかく何もかもが女王様級なのだとか。
ううぅ……言ったら悪いけど、横塚先輩も女の趣味が悪過ぎる。なんであんなのがいいんだか。そりゃ、私なんかと違って、めちゃくちゃ美人だけどさ……
「押しも押されぬうちの部のエース。バスケで勝負したら、私だってかなわないけど、おたまなんてお話にもならないよ」
ハナちゃんは私が運動音痴なことを、この2か月間の付き合いで、よく知っている。
「でも、あのレポートは私達の大切な7時間の結晶で……」
それを横取りされるなんて、絶対に許せない。
私は強い意志を込めて、口を真一文字に結んだけど、ハナちゃんには大きなため息をつかれてしまった。
「おたまには大切でも、先輩は簡単に渡しちゃったわけでしょ。まぁ、それくらい今でも園崎先輩を好きなのかもしれないけどさ」
「やっぱり、園崎先輩なの?この前ハナちゃんが言ってた告白云々って話は?」
「うん、そう」
「だったら余計にやめられないじゃん」
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