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嬉しかった。暗い水面から光が入るように、ぱっと足元が明るくなる。憧れのあの大学に入りたい。応援してくれる親の気持ちに応えたい。苦手な科目も、気落ちするテスト勉強も頑張った。模試で合格圏内だと分かり、やる気が出た。
でも、お父さんは仕事を辞めた。再就職もしない。生活はカツカツだ。こんなのってない。
相手は私の台詞に苦い顔をする。衝撃だった。
「……お父さんも、やりたいことがあるんだよ」
スクラップ帳と作文を拾うとお父さんはため息をつく。吐く音がやけに大きく聞こえて、私の胸にじわりと墨が広がった。
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