9月

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「そんなこと言ったら怒る」 「……」 「俺的に、好きな子が会いたい時に側にいないのは緊急事態だからね。救急車が必要なレベルだからね」 「なにその、中学生の恋煩い的な厄介な病気。馬鹿なの」 「うるさい。でも、心配かけてごめん」 「本当だよ。でも病気とかじゃなくてよかった」 ぎゅっとショートパンツを握っていた手を遠慮がちに彼の背中に回す。 「今度からはもっと普通に呼んで」 「いや、俺的には普通に呼んだつもりだった」 「紛らわしい、馬鹿」 「ごめんなさい」 「馬鹿」 「でも、俺のこと好きでしょ。心配してくれてありがとう」 「馬鹿」 「大好き」 「うるさい」 くすくすと、彼の笑い声が耳元で聞こえた。 ぎゅっと抱きしめたら、それに答えるように彼は強く抱きしめ返してくれた。 image=512842650.jpg
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