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「集中豪雨警報発令!!」
街中に大きなサイレンと共に、女性のデジタル化したアナウンスが流れる。
「只今から外出は控え、街にいる住民達は今すぐ退避を行なって下さい!!」
再び大きなサイレンの音がうなりだす。
「浸水の恐れがある場所へは近づかず、高い場所へ避難して下さい!!」
街中にアナウンスが流れる中、幹線道路は混雑し信号待ちをしていた電気自動車が、長い列を作っていた。
突然、後方の車の列から爆発音が聞こえると、次々と車の屋根が見えない何かに押し潰されて、スクラップ音と人々の悲鳴が響いてきた!!
中には炎上する車も発生し、人々はパニックになり逃げ惑う。
すると、車を捨て逃げようとしていた男性が、突然白い粘着質の液体を浴びて、身動きが取れなくなった!!
「何だ!!これは!?何が起こってるんだ!!」
その男は目に見えない何かに身体を持ち上げられると、そのまま捕食されるかのように胴体を引き裂かれた!!
すると、突然大粒の雨が勢いよく降り出してきた。
水しぶきで視界が悪くなる中、巨大な何かは大きな輪郭を現し始めた!!
人々が騒ぎの場所から逃げて来る中、一人の少女は長い刀を持ち逆に近付いて行った。
「よりによって、こんな天候に"霊魔"が現れるとはな…」
少女の耳にかけているレシーバーから、男性の溜め息が漏れてきた。
「仕方ないでしょ、お仕事なんだから。私だってずぶ濡れだよ」
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