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お昼。
先生は定期的に様子を見に来るだけで、後はプリントをやっているだけで終わってしまった。
それだけなら特に問題はないけど、問題があるとすれば補習組だ。
お昼のチャイムが鳴る20分前に、棗くんが窓から逃亡したのだ!
「うぉぉぉぉぉぉぉお!! エンジョォォォォォオイ!!」
それまで静かにプリントをやっていたのに、突然、そんな言葉を残して2階から飛び降りるなんて、絶対におかしいよ!
しかも、他の3人も「レッツエンジョォォォォォォォイ!!!!」とか咆哮して、飛び降りた棗くんを見送っているし。
「あっ、あの……、もうお昼なのにご飯食べないの?」
見送った3人はというと、もうお昼の時間なのに誰もご飯を食べていない。
「もしかして忘れたのかな?」と思ったけど、どうやらそうじゃないようだ。
だってみんな冷静だし、何かを待っているような気がする。
「僕らのことは気にせずに、先に食べてて」
「食べてて」と言われても、食べにくくてしょうがない。
「おう、帰ったぞ」
3人の余裕さをいぶかしんでいると、出て行った時と同じように棗くんが窓から帰ってきた。
しかも、手に何か薄くて大きな箱を持っている。
「おぉっ、でかした!」「遅かったじゃない!」「待ちくたびれたぜ……」
水を得た魚のように、3人は4つの机をくっつけた。
大きなテーブルができあがったところで、棗くんがその上に持っていた箱を置いたところで、それが何か気づいた。
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