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ハグクムコ
私の中での一番古い記憶。
それは目に映った雲ひとつない一面真っ青な空だった。
そしてこの日も朝から晴天で真っ青な空には雲ひとつなかった。
「……じゃあ…行くね」
「あぁ、元気でな」
「おーちゃんも。季節に変わり目には特に気を付けてね」
「分かってる」
「……とりあえず……バイバイ」
「さようなら──美空」
その日私は13年間住み慣れたアパートを出た。それは私を育ててくれた里親であるおーちゃんと本当の意味で家族になるために必要な別れだった。
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