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おーちゃんと本当の意味で家族になるためにはここで一旦別れることが必要なのだと。
例えおーちゃんが私をそういう対象で見てくれなくても、それでも私たちには里親と里子という関係を無くす必要があると思った。
だから私はおーちゃんの元から飛び立つ決意をした。
これから何年かかってもいい。おーちゃんにとって私が里子としての私じゃない存在になるまで私はこの想いを育み続ける。
生まれて初めて記憶にあった真っ青な空。
そして旅立ちの日に見上げた空もあの時と同じ雲ひとつない真っ青な空だった。
幸せを手に入れるために愛おしい人と離れる人生を歩み始めた私。
そんな辛い別離の先に私を待っていたものがあなたでありますようにと見上げた青空に強く願った──。
ハグクムコ(終)
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