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「あれを見つけたのは真昼だった。真昼って分かる?ちょうちょとかが元気な時間」
「えーちょうちょは夜でも元気なのいるよー地味なのばっかだけど」
「それは蛾だと思う……まあとりあえず綺麗なちょうちょが元気な時間にあれを見つけたんだ」
「分かった!元気に遊ぶ子供を見つけて仲良くなったんだ!」
「ちーがう!子供じゃなーい!それじゃただのいい話でしょ!見つけたのは人魂!人の魂!」
「魂……?人にはそんなものがあるの?」
「うん、人は死んだら魂が消えちゃうんだけどたまーに残っちゃう事があるんだよ」
「それが……怖いの?失礼だよそうやって勝手にこわいって決めつけて!」
「わあ!怒らないで!店が崩壊しちまうから!」
「ちぇ……で、その魂とか言うのはどんなのだったの?」
「それは青く、水の様だった。水滴が大きくなったって感じかな?で、耳を当ててみると心臓の音がしたんだよ」
「心臓の音がしたの?ん……それ魂って奴じゃないんじゃない?」
「魂って奴っぽいから魂でいいんだよ。それでそれと俺は生活する事にしたんだ」
「生活……?いっしょに?」
「うん。だけど、洗濯物は隠すし、家に来る人にイタズラはするしで嫌になってたんだ」
「ひどい!そう言う事をすると嫌われるってお母さんもよく言ってた!で、どうしたの?」
「消えて貰うことにした」
「ひっどーい!ただ、好きな事してただけなのにそんな事したんだ!」
「ちょ……さっきひどいって言ってたじゃないの。
ま、それは置いといて俺は神社に行ったんだ」
「神社……あ!お母さんとかお父さんにひどい事した場所!きらい!」
「まあまあ……仕方ないんだよ、人間ってのは弱い生物だからこんな所に行くしかないんだ。で、除霊
って分かるかな?」
「除……霊?」
「簡単に言うと僕から悪い物を退治してもらう儀式なんだ。呪文を使ったり、火を使ったりするんだよ
」
「……こわい」
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