1人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫……って冷たい!冷たいよ」
「えへへ……なんかね…私の一族って冷たく…なりながら死んでくんだって……お母さんもそうだった……から…私も…….…」
「おいっ……おい…何を…開けろ!目を開けろよ!
さっきまで元気だっただろ!おい!おい……お願いだから….…目を開けて………くれ…」
「くれ……」
「……何か来る?」
「人魂……?」
「青い人魂!青い人魂だ!」
「青いっ……むぐっ」
「あまり人魂人魂言わないでください。怪しまれますから」
「ああ、ごめん……ってそれよりも大変だ!この子が……っ!」
「………っぷは、すいませんね、突然唇奪っちゃったりして。まあいいですよね、これが最後ですから」
「え……?」
「私ならこの子を助ける事は出来ます。だって私は生きる力そのものですもの……でも」
「お前死ぬのか……」
「そうなりますね。どうしましょう」
「……の子を」
「この子を助けて……やってくれないか!」
「……」
「泣かれちゃたまりませんよ。じゃ最後に」
「あなたを助けられて良かった……イタズラしてごめんなさい」
「さよなら」
「人魂……」
「消えた……?」
「……あれ……私……生きてる…………?」
「あっ!!よかった……ほんとうによかった!」
「よかった……のかな」
「夏が終わったって気分だ。さようなら」
「夏」
最初のコメントを投稿しよう!