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―――``……ドウシテ……ドウシテ分カッテクレナイノ……``
だって澪華は片言で話さねぇし、俺がいんのに姿を現わさずに話す嫌がらせとかしないし。
―――``酷イ……私……澄男……信ジテタ……ノニ``
悪いけど俺は眼に見えないものは信じない性分なんでね。悪戯は他当たってくれや。
―――``分カッタ、ジャア、姿、現ワス。ソレデ信ジテモラエルナラ``
おうおう澪華だったらお笑いだねえ。
―――``姿、現ワシタ。私、今、澄男ノ後ロ、イル``
ったくメリーさんみたいな真似しやがっ……――――――――――――。
「ウワアアアアアアアアアア!? ……カハァ……はぁ……はぁ……はぁ……」
深層の意識より目覚めた矢先、顔の至る所に大量の汗を滲ませた俺は、ベッドが軋むほどの勢いで飛び起きた。
思わず右手で胸を押さえる。凄まじい速度で拍動する心臓。
まるで長距離マラソンを完走した直後の如く荒れ狂う脈拍とともに、顔だけでなく体全体から、じんわりとした汗が滲み出る。
服の間に篭った熱気も凄い。あまりの暑さに寝巻きも脱ぎ捨てる。
脈拍は戻らない。身体からは尚も熱湯に飛び込んだかのように、汗がどくどくと溢れ出てくる。
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