種子島へ そしてリフトオフ

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「でも頑張ってもらうしかない。その為に俺たちは準備をしているんだから・・」 プロジェクターに新コウノトリの透視図が映される。 「新コウノトリは一代目のコウノトリと違って、ISS2(国際宇宙ステーション2)の実験資材を地球に持ち帰るニーズに対応出来る様に、大気圏突入能力を持つ必要があった。その為一代目のシンプルな円筒形状から、輸送モジュールと推力モジュールを分離できる構造に変更された。推力モジュールは大気圏突入前に切り離し、輸送モジュール下面で空力加熱を受けながら大気圏に突入して減速するシステムとなっているんだ。大気圏内の最終減速はパラシュートで行う」 画面が新コウノトリ内部の3D画像に変わる。 「新コウノトリの操縦は、本来地上からの遠隔操縦だ。しかし現状の磁気嵐では地上からの操作は不可能だ。また新コウノトリは既にH3ー24Lの格納ベイに搭載されているから全ての防磁処理が出来ていない。その為、宇宙空間に出るとオリジナルの機体の制御ユニットが使用出来なくなる可能性もある」 また画面が切り変わる、パソコンと制御ボックスの様な物が映し出された。
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