茨城でのトレーニング

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理紗は「はい」と言って和美の後ろに続き、EVA訓練用のプールに向かった。 理紗は専用のクレーンに乗るとその台と一緒に緩やかにプールに入水した。和美がスキューバの装備を付けて側に居てくれる。 理紗にとって一番難しかったのはMMUの操作だった。残念ながらスーツのソフトウェアが水の中での動きを完璧にシュミレート出来ておらず動きがイメージと合わなかった。 これは、実際の宇宙空間出てから追加の習熟が必要と言う事だ。 その他、プール内に沈めた新コウノトリのシュミレータを使って、スーツを付けた状態での操作やコウノトリ内を減圧して外に出る方法等を学んだ。 プールでの演習は、昼休みも取らずにぶっ通しで十四時前まで行われた。 結果、理紗は何とか予定通り訓練をこなすことが出来た。 プールを出るとマーメードスーツを脱いで、元の服に着替えた。 種子島へ出発する時間が迫っていた。 加奈に続いて理紗は建物の外に出た。朝と同じ様に、雲一つない空が広がっている。 そのまま前方に駐機している安曇重工の社有機、ライムグリーンのJEJに二人で向かう。 JEJにはタラップが取り付けられ、教官の長谷部機長がタラップの上で待っていてくれた。 タラップを登ると、理紗は彼ともう一度握手をした。 理紗は機内に入り、コックピットのドアを抜けて左側の機長席に座った。
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