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スラストレバーがスルスルと前進し、離陸推力に自動セットされる。
「キーン」と言う気持ち良いエンジンノイズが響き始める。
理紗はラダーペダルの爪先の力を緩めた。
JEJが物凄い力で加速を開始した。それはシュミレーターより強い加速感に感じる。
「八十ノット」長谷部の確認に合わせ理紗も「チェックド」と答える。
「V1」 「VR」
理紗は左手のサイドステックをゆっくり引いた。
JEJは茨城空港の滑走路を離れた。理紗の前に真っ青な空が広がる。
そして種子島へのフライトが始まった。
もちろん理紗にとって生まれて初めての飛行機の操縦だった。
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