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理紗はホット胸を撫で下ろした。
上空をF35がローパスして行く。
「ホープ2。無事着陸おめでとう。素晴らしい操縦だった」
エンジェルリーダの声が無線から聞こえた。
「エンジェルリーダ、エスコートありがとうございます。お名前を教えて頂けますか? 今度、お礼に伺います」
「山本真理一等空尉だ。百里基地所属だ」
「ありがとう山本一尉。本当に感謝しています」
次に東京タワーから無線が入る。
「ホープ2。東京タワーです。今、サポート用の車両を向かわせています。お怪我等はありませんか?」
理紗は応えた。
「大丈夫です。ありがとう」
理紗はマーメードスーツのヘルメットを脱ぎ捨てた。
そしてホープ2のシステムをシャットダウンすると、操縦席から立ち上がった。
久しぶりの重力が身体に心地よい。
コックピットの後ろの搭乗ドアの窓から外を見ると、たくさんの車が集まっていた。
多くの人が車から降りてくる。物凄い人数だ。
「参ったな。マーメードスーツのまま外に出るのはちょっとだけ恥ずかしいな・・」
理紗がそう呟いているうちにタラップが横付けされている。
そしてタラップを登って来た人が機外で親指を立てているのが見える。
理紗は機内から丸い搭乗ドアを開けた。
東京の風が機内に流れてくる。
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