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手を繋いで、わざとベッドに座る。
手を取られたまま、真奈は立っていた。
とても、困っている。
貴志がベッドの横をとんとんすると、真奈は迷いながらも、横に座った。
「いい子だね。」
貴志は真奈の頬に手を添える。
やはり、思った通り、ふんわりとしていて、キメの細かい肌だ。
そっと、唇だけを重ねる。
まあ、ここまでは。
素直に瞳を閉じている真奈は本当にお人形のようだ。
それでいて、一生懸命。
こんなにそそられることは少ない。
ちゅ、ちゅと何度かキスをしてみた。
緊張はしているようだが、嫌がっているようではない。
貴志は頬に添えた手に軽く力を入れる。
少し、真奈の唇が開いたところを見計らって、様子を伺いながら、そっと舌を差し入れてみた。
「…!」
驚いて身体が、びくんとする。
ぱっと目が見開かれ、貴志は
「大丈夫。」
と言って、きゅっと抱きしめた。
真奈の目がふっと閉じる。
甘い…ような気がする。口の中の柔らかい舌を追って絡ませた。少し強引に差し入れる。
「ふっ…んっ…」
鼻から抜けるような声。キスをしながら「そう、上手だね。」と褒めてみる。
「は…」と時折聞こえる息が熱い。
貴志は左腕でしっかり真奈を抱いて、右手で頬をなぞった。
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