4.使い途を発見した!

4/13
前へ
/154ページ
次へ
手を繋いで、わざとベッドに座る。 手を取られたまま、真奈は立っていた。 とても、困っている。 貴志がベッドの横をとんとんすると、真奈は迷いながらも、横に座った。 「いい子だね。」 貴志は真奈の頬に手を添える。 やはり、思った通り、ふんわりとしていて、キメの細かい肌だ。 そっと、唇だけを重ねる。 まあ、ここまでは。 素直に瞳を閉じている真奈は本当にお人形のようだ。 それでいて、一生懸命。 こんなにそそられることは少ない。 ちゅ、ちゅと何度かキスをしてみた。 緊張はしているようだが、嫌がっているようではない。 貴志は頬に添えた手に軽く力を入れる。 少し、真奈の唇が開いたところを見計らって、様子を伺いながら、そっと舌を差し入れてみた。 「…!」 驚いて身体が、びくんとする。 ぱっと目が見開かれ、貴志は 「大丈夫。」 と言って、きゅっと抱きしめた。 真奈の目がふっと閉じる。 甘い…ような気がする。口の中の柔らかい舌を追って絡ませた。少し強引に差し入れる。 「ふっ…んっ…」 鼻から抜けるような声。キスをしながら「そう、上手だね。」と褒めてみる。 「は…」と時折聞こえる息が熱い。 貴志は左腕でしっかり真奈を抱いて、右手で頬をなぞった。     
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7481人が本棚に入れています
本棚に追加