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「いっこ、先輩?マジで?榊原次長、すごく可愛い方ですよね。ホント、どこでお知り合いになれるか、教えて欲しいです!」
「見合いだけど?」
「お家柄って、やつですかね。真奈さん!何飲みますか?お酒行けます?」
真奈への気遣いも自然で、そういうところは、さすがだな、と思うのだ。
「あまり、頂けないんです。」
「了解です!じゃあ、ソフトドリンクのカクテル作りますね。グレープフルーツとマンゴーとか、どうですか?」
「美味しそうです!」
「座ってて下さいね、お持ちしますから。」
久藤のアイドルのような顔立ちと、明るい接し方でやや人見知り気味の真奈もすんなり馴染めそうだ。
久藤も、葵も、さすが、『チーム成嶋』と名を轟かせるだけのことはある。
「榊原―!真奈さん!こっち、こっち。」
今度はテーブル側で成嶋が手を降っている。
「大丈夫?真奈。」
「はい。」
真奈がにこっと笑ってくれた。
人見知りではあっても、社交には慣れていると思われた。
そこに安心感がある。
「今日の二組目の新しいメンバーな、オレの前の店の仲間の、榊原とお嫁さんの真奈さん。榊原、税理士の野村先生とか早瀬先生は知ってるよな。
あと、建築士の槙原先生と、司法書士の由比先生。で、その横が成田さん。成田さんは奥さんが葵の先輩なんだ。今日、初めて来てくれた。でも、いろいろ聞いたら奥深くて、ヤバい。」
「成田翔馬です。」
すっと立ち上がって、握手を求めて来るところに、こちらも育ちの良さを感じる。
なるほど、奥深い、ね。
どこぞの御曹司かな。
黙っていると、ひんやりとした雰囲気もあるが、顔立ちがとても整っている、という印象。
立ち居振る舞いには、育ちの良さを感じさせるので、間違いはないだろう。
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