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寺崎が繋いだパソコンから、資料が表示されるか、確認を繰り返しており、壁には今日の式次第もプリントして大きく貼り出されている。
一目見て、スケジュールが分かる。
講師名、担当者名、支店長名も貼り出されているので、覚えやすいだろう。
耳で聴くだけより、視覚も使った方が効果的であるのをよく心得ている成嶋らしいやり方だ。
「おー、いいじゃん。」
「うん。いいですね。前半20分、後半20分の合計40分だけなんですね。講義。」
「だらだら、喋ってもしょうがないからな。だし、そんなもんが限界だろ。でも、一応、 これを踏まえて、終了後に担当者による個別相談の時間を設けてんだけど、前回もこの個別相談が好評で、紹介に繋がったんだよ。なんで、その時間はここにいるメンバーは総動員してもらうから。」
あとで、軽く動きとか打ち合わせするから、と成嶋が言っている。
「成嶋さん、すみません。決裁あるので、一旦戻ります。あと、お任せしていいですか?」
「引っ張り回して悪かったな。忙しいのに。あとはやっとく。」
「お願いします。」
やはり、気になって、真奈の方を見てみたら、寺崎、柳田、葵と4人で集まって、打ち合わせしていた。
目が合うと、少し微笑んで軽く手を上げてくる。
前ならば、きっと、俯いてしまっただろうに、少しずつ関係が深まっていることを貴志は実感した。
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