番外2:葵ちゃんのにのにぶんのいち

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親しげだった、すごく。女性?会社の? しかし、炯が会社の女性を性ではなく、名で呼ぶところなど、見た事はない。 絶対に浮気はない。 それは断言できる…と思う。 でも、炯さんのお仕事してるところ、すごく素敵だし…。席を外してまで、お話しするってなんで?? 葵の頭からは、自分が採用された経緯など吹っ飛んでいる。 こんな、チーム、やっていけません!と人が辞めたから採用されたのだが。 それを思えば、正直、炯の仕事振りについて来れられる人材の方が少ない、と、断言してもいい。 しかし、完全に、視野が狭くなっていることに、本人だけが気付いておらず、葵はひとりぐるぐるな状態のまま、セミナー当日を迎えたのだった。 当日は、榊原次長を訪ねること、とメールが来ていたので、営業場から葵は直接2階に上がった。 「榊原次長、こんにちは!今日はお世話になります。」 榊原が、柔らかく微笑んだ。 「成嶋さん、今日はよろしく。細かいことはうちの担当者から、説明させますね。」 「はい。」 相変わらず、綺麗な人だなぁ…。 次長という立場でも、偉ぶらない。 そういうところも、炯が気に入っているところかも、と思う。     
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