7481人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
番外3:葵ちゃんのにのにぶんのに
営業場を裏に入ったところで、炯に腕を掴まれた。
「葵!」
「あ…」
「オレ、何かしただろ。」
「いえ。何も…。」
炯は近くの空いている会議室に葵を引っ張り込んだ。 そして、『使用中』に勝手にプレートを変え、あまつさえ、カギまでかけてしまう。
カチャという音がやけに耳に響いて。
「言えよ。何、考えてる?」
炯が葵の身体を会議室の壁に押しつけてきた。
ですから、近いってば!
「ん?」
い…息がかかりそう…。
こんな時にまで、炯にどきどきしてしまう。
「なあ、葵。どきどきしているだろ。でも、言うまで絶対逃がさねえ。」
「違うんです。私が勝手に…。」
「勝手に…何?」
耳元は…っ…。
「なあ?いつもと違う場所、興奮しねぇ…?」
しちゃおっか?と耳元に囁かれる。
「や、ダメ…ぜったいダメです…っ…」
「じゃ、言いな?何を勝手に…?」
ダメって言ってるのに、何でブラウスのボタンを外してるんですかっ?!
「あのっ…私、やんっ…」
ブラウスのボタンをほとんど外してしまった炯が、胸元に唇を押し付けてくる。
ちゅ…と吸われて、思わず声が漏れてしまった。
「炯さ…んっ…」
「あー、すっげえ、可愛い。ほら、早く言わないと、やっちゃうぞ。」
な、何てことを!?
最初のコメントを投稿しよう!